あらしさんのこと ひとりごと 

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ラストレシピ

ナラタージュ」もそうだったけど、秋は仕事がたてこんで。
この映画にいたっては一回、やっと見に行ったという感じなのですわ。
そんなんで残すに値する感想をちゃんと書けるのか?という疑問もあるのだが。
追記するとして、ひとまずメモる。

西島さんがかっこよかったよね。
西島さんの演じた役”山形直太朗”が、か。
あんなにひとつのことに生涯をかけれるって、スゴいなぁって。
素直に感動。
でも、時代がひどかった。
あんな屈辱的な、美しいものを土足で踏みにじるような。
そんなことを平気でできちゃう時代に生きてたらつらいだろうな。

あおいちゃんは、本当に優しくて強くてかわいくて健気な奥さん”千鶴”そのものだったし。
にのちゃんを崇拝する、西畑くん演ずる”鎌田正太郎”の役もとてもよかったな。
にのちゃん、この役やりたかったって言ってたけど。わかるな〜。
冒頭、汽車に乗っているところも、満州の町も、厨房も。直太朗と一緒にいる西畑くんの空気がとてもよかったんだよな。
だからこそ、直太朗の最後のシーンが重くて。ショックで。
いい役だったよね。

今回のにのちゃんの役は過去の回想の厨房で激怒しているシーン以外、表情抑えめで。
見てるこっちが息苦しくなるくらい不幸せそうで。思ったより難しい役どころだったね。
剛くんが幼なじみ役の”健”としてそばにいてくれて、本当によかったよ。
彼の存在のお陰で、かすかに。でも確かに、充の人としての温度を感じることができた気がする。
にのちゃんと剛くん、二人のお気に入りのチャーハン作って食べるシーン。
リアルな二人の関係性あってこその、どこにも余計な力がはいってない自然なやりとり。
よかったな。

とても短いあのシーンのために、剛くんが重たい中華鍋を振りまくったんだと思うとさ。
「なんで俺だけ?」って、西島さんは番宣でかわいく文句言ってたけど(笑)
西島さんが料理の練習に何日も費やしたのは、当然であるな。
だって直太朗は、劇中ほとんど料理してるシーンだったもんね?
一方、にのちゃんは料理するより食べてるシーンの方が多かったかな?
もともと器用だし。ラストシーンの料理人姿も違和感なくでした。

物語の謎は、自分は後半やっと、もしや?とうっすら気づいたのだが。
過去と現在が、どんどん繋がっていく物語の展開。これは何回かちゃんと見ないと書けぬ。

直太朗が、結果的に愛するひとの命と自らの命を懸けても、全霊の情熱を注いで。
そして、守りたかったもの。
時代や歴史や国、民族を超え、みんなが笑顔になってその時を分かち合うためのレシピ。
それを理解して大事に守り、繋いでくれたたくさんの人たちがいて、充はそれを受けとることができた。
直太朗の人に対する、料理に対する愛の大きさが人を動かして、時を越えて、冷えて固まってしまった孤独な充の心をとかしてくれた。
充が「おいしい」って言えてよかったな。
直太朗の思いが、みんなの充を思う気持ちが届いてよかったな。
って思ったラストシーンでした。

監督さん、カメラマンさん、それから剛くんも、口を揃えて
”ここは、二宮和也のアップで”
ということで決まったラストのシーンの表情もよかったのよ。
DVDになったら、ちゃんとみたいのよ。

ドラマに映画に、今年はにのちゃんの役者のお仕事、たくさん見れるからね。
どんな表情が見れるのか、楽しみですな。
ここのところずっと、クセのある役が回ってきがちですね。
たまには幸せそうな、ゆるゆるな顔も見てみたいけど。しばしお預けそうですね。
待ちます(笑)