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チカラくん

はじまりから一貫して、とっても遊川さんっぽい脚本と演出だなぁ~と思った今回の「となりのチカラ」。正直なところ今までの監督の作品でいうと、実は自分はちょっとその世界観になかなかすっと入って行けない傾向があり内心自分自身の反応がどうなるか心配であったわけです。だって好きな人が出て一生懸命お仕事している作品なのですから好きになりたいですもの。

結論から言うと、ずっといろんな意味でハラハラして観ていたのだけど。毎回グッとくるシーンがあり。終わってみれば、型からはみ出ちゃってる感じだからこそ考える余地があって。それがこちらが一方的に受け身なとらえ方に落ち着かないで観ていられたことに繋がって。思ってたのとまったく違った展開の作品だったのだけど、よいお話だったなぁと。まだ見返せてないので、追々見返したらまた自分の中で浮遊したままの感情を掴めるような、そんな気がしてます。

 

 

 

取り上げる題材が重めのものばかりだったのもあるけど。毎回すっきり解決ってこともないのが、ドラマとしては新鮮だった。ついつい問題が起これば解決してすっきりするとか、残念ながらも結果が出るとか。そういうパターンに慣れすぎてるのもなんだな、と逆に気づかせてくれた感じがしている。見ている最中も終わった後も胸の中にモヤっと何かが漂う感じが独特だった。でも実際問題、目の前にある難題ってこういう感じ。ひとつも非のないような善人もいないし。問題を起こしている人が完全に悪いとも言い切れないこともあるし。立場が違えば見方も変わってくるもんだし。

現実では同じように気になっているけど自分が関わることに躊躇してる人が、実はものすごく多くいる気がするから。だから視聴者としては、自分だったら声をかけれるかな? どうするかな?と観ながらも終わった後も考えさせられた。

ドラマでは、チカラくんが思いきり挙動不審な様子で困っていそうな人たちに声をかけ。チカラくんを心配しすぎてイラっとしたりしたけど(笑) それは現実では声をかけることができない自分への苛立ちの裏返しかな?と思う。

 

子供か?ってくらい自分のことや家庭内のことに無頓着なチカラくんで。どちらかというと心配される側じゃないのかしら?と思うのに。自身はいつも他の人たちを心配してるっていうのがね。チカラくんをいつも面倒みている灯里ちゃんはさぞかし頭が痛いことだろうと思うのだけど。意外にも灯里ちゃんは、そんなチカラくんのことを否定的にとらえていない。怒りながらも、むしろそういうチカラくんを誇りに思っている。っていうのが本当に本当に本当に! めちゃくちゃでっかいなんというか、肝ですよ。希望というか。ほっとするところ。この二人の信頼関係があってのやり取りがとても大事だったな。

必殺技もこれといった妙案も何も持ってないチカラくんだけど、相談できる人もいないで困っている人に手を伸ばす。それには自身の過去のトラウマが絡んでいるわけだけど。話を聞く。それだけだけど困っているときに、ひたすら自分の話を聞いてくれる人がいたら。問題は解決しなくても、ちょっと頑張れるような気がするだろうな。

ひとりじゃないって思えることって、生きていくときに支えになるんだなと。改めて感じさせてもらったかな。

 

ファン目線としては、潤くんはこの役やってるときめちゃくちゃ疲れただろうなぁって(笑) とにかくいつも焦ってるし、困り顔だし、早口だし、声高めだし、姿勢中腰前かがみだし。とにかく全身にいらん力が入りすぎてるキャラ設定だったから。いつもの姿勢がよくっておっとりしゃべる潤くんとギャップがデカすぎたからか、見てるこっちも力が入って見終わるころにはドッと疲れたというのも正直な感想であります(笑)

 

潤くんドラマ、お疲れ様でした!
次は、秀吉! いや違う(笑) ”家康かんばって!”

Enjoyや会報によると、しばらくまた会えなそうだけども、楽しみに待っています。